bjリーグ(11日、岩手・宮古市民総合体育館ほか)今季から参入した岩手ビッグブルズが、73-63で大分ヒートデビルズに競り勝ち、チーム初のホームゲーム2連勝に加え、4連勝とした。東日本大震災による大津波で甚大な被害を受けた岩手・宮古市で開催された試合。大震災から9カ月がたったこの日、かつては避難所だった体育館に集まった大勢のブースター(地元ファン)と感激をわかちあった。
この場でプレーできることが、チームのエネルギーとなる。選手一人ひとりが、集まったブースターが、復興への歩みを実感した。岩手・山本吉昭主将(28)は「勝てたのはサポートしてくれたみなさんのおかげ。応援してくれる姿をみて、プレーしながら感情的になることもあった」と言葉をかみしめた。
三陸沿岸部にある宮古市は東日本大震災による大津波の直撃を受け、大きな被害を受けた。試合会場の宮古市民総合体育館は震災後、1000人以上が集まった避難所となり、支援物資置き場としても利用された。
当初はリーグ戦が開催できるか不透明だったが、8月に避難所が閉鎖されると地元の要請もあり開催が決定。宮古市民も、今季リーグ戦で三陸沿岸部の都市で実施される唯一の試合(2試合)を待ち望んでいた。
チームは当地で行われた前日の試合も82-68で勝利。この日は宿舎から会場へ向かう途中に遠回りをして沿岸部の道路を通過。壊れたままの建物など被災の現状を目の当たりにし、チームを率いるブライキディス・ブラシオス・ヘッドコーチ(HC、46)は「これは(被害の)ほんの一部だと理解しているが、大きなショックを受けた」。
震災発生から9カ月たっても、いまだ残る津波の傷跡。そのなかにあって、足を運んでくれた1831人のブースターに、チーム初の連勝で勇気や元気を発信した。
前日に続き、選手たちは試合終了後、多くのブースターにサインや記念撮影などのファンサービスで交流。山本主将は「(前日と合わせたこの2試合は)特別な試合だと思っていた。宮古のみなさんが応援してくれたことを忘れずに、練習から取り組んでいきたい」と決意を新たにした。
現在、東地区最下位だが、4連勝と上り調子。一歩ずつ上位を目指すことが、復興への足跡と重なる。
